- 2007-04-25 (水) 17:14
・焼酎との違いはなんですか?
泡盛は世界的にも類のない「黒麹菌」を使っています。
一方、清酒は黄麹菌で、焼酎は白麹菌が使われています。
黒麹菌の大きな特徴は、クエン酸をつくりだすことです。黒麹菌でつくった麹はクエン酸が
かなり多く、これで仕込んだモロミは酸度が高く、そのため雑菌の繁殖がかなり抑えられます。
気温の高い沖縄でモロミを腐らすことなく、良質の泡盛を造ることができるのはこの黒麹菌の
おかげといえます。
泡盛と焼酎の違いは、まずこの黒麹菌と白麹菌の違いだと言えます。
また焼酎は、米あるいは大麦でつくった麹に、水と酵母を混ぜてまず酒母(一次モロミ)をつくり
これに主原料である米、甘藷、大麦、ソバなどの蒸したものと水を加えた二次モロミを
つくって発酵させ蒸留しているのに対して、泡盛はこの一次モロミにあたるものだけを
蒸留しています。
麹の酸は二次モロミで大量の澱粉原料と水が加わるため、一次モロミの4分の1まで薄まり
それだけ雑菌による汚染の危険性が高まります。
気温の高い沖縄には向かないのです。
・なぜタイ米を使うの?
硬質で長い粒のインド種(インディカ米)であるタイ米は、麹菌のくい込みがよく、酒にコクと
旨みをたっぷりもらたします。
丸いままの粒だけではなく砕けた状態の砕米を使うこともありますが、それはそういう効果を
より高めるためです。
元々泡盛はジャワ種の沖縄産米や粟で造られていました。
明治以後、唐米やシャム米、台湾米、サイゴン米なども輸入していたようです。
いろいろ試した結果、タイ米が一番泡盛造りに適していると分かったのです。
・古酒(クース)とはどんなお酒ですか?
古酒とは泡盛を3年以上寝かせ熟成させたものをいいます。
それ以上の年を重ねて貯蔵する程に、古酒としての風格が際立ってきます。
泡盛とは熟成させることで芳醇でまろやかな古酒特有の味と香りを放ちます。
琉球文化華やかし頃、金庫の鍵を家来に預けても酒蔵の鍵は主人自ら保管して手離さず
特別大事な宴にだけ南蛮甕(かめ)に貯蔵した古酒を供したといわれたいます。
・長期熟成するとなぜ美味しくなるの?
泡盛を容器に入れて寝かせておくと、まずガス臭と呼ばれる荒いにおいが消えます。
さらに時間と共に、泡盛が空気を吸いながら酒の香味成分を変化させ、刺激的な香味が
なくなり芳香が増していきます。
また、アルコールと水が組み合わさり味がまるくなります。
甕(かめ)貯蔵の場合は甕(かめ)の壁面からの呼吸で香味成分が濃縮されます。
よい原酒をよい容器に貯蔵した場合、この熟成効果は年数を経過すればするほどあらわれます。
・ビン詰めでも古酒になるんですか?ビン詰めでも古酒になります。
ビン詰めの場合、アルコールと水が組み合わさって味がまろやかになるのは甕(かめ)貯蔵と
同じです。
しかし、泡盛が空気を吸って起こる香味成分に変化は、密封されているために甕(かめ)よりも
変化しにくくなります。
甕貯蔵の泡盛の香味はビン貯蔵のものよりも濃醇で、幅のあるものとなり、ビン貯蔵の泡盛は
軽快な香りで、味は淡麗かつアルコールがなれたようなまろやかさがあります。
・古酒の美味しい作り方は?
古酒づくりの第一の基本は、甕(かめ)選びにあると多くの古酒愛好家は言います。
よく焼き締められた南蛮荒焼のいい甕(かめ)を用意し、好きな銘柄の度数の高い泡盛を詰めて
あとは時間にゆだねるだけ。
週に一度甕(かめ)に振動を与えて、年に一度蓋を開け、蓋の具合や甕(かめ)から漏れて
いないかをチェックする程度でいいそうです。
置き場所は人間と同じ環境で充分。
直射日光の当たらない部屋の片隅に転がしておけばいい、というのが共通した意見です。
泡盛を南蛮甕(かめ)に入れて熟成させるとタンクよりも優れた古酒が育ちます。
これは、泡盛中のいろいろな成分が分離し、酸化が進むことで香りの良いエステルという成分に
変化し泡盛独特の風味を出すようになります。
・仕次ぎ(しつぎ)ってなんですか?
戦前まで沖縄には30年、50年物はザラで、100年、200年という古酒が上流階級の人々の
手によって守り育てられていました。
その大切に育てられていた自慢の古酒もみな太平洋戦争で命脈を絶ってしまいました。
唯一、首里に130年物と80年物の古酒が現存するのみです。
先人たちは、古酒の風味をそこなうことなく、酒が一番美味しい状態を長く保たせ、飲んでも
減らないそんな理想的な貯蔵法『仕次ぎ』という技法をあみだしました。
年代順にいくつかの古酒を育て、1番古い甕(かめ)から汲み出したら2番目に古い甕(かめ)
から補充しその甕(かめ)には3番目に古い甕(かめ)から注ぎ足し、古い酒に力を与える。
こうして何百年も古酒を守り続けてきたのです。
古酒の魅力。
人はそれを薫りだと言います。
芳醇なまろやかさだとも言います。
また、ある人はそのプロセスだといい、百年、二百年の遥かな時間のロマンだとも言います。
自分自身で育て、味わい、未来へと託す。
飲むだけではない楽しさが古酒にはあります。
仕次ぎの図解
・泡盛には脳血栓を溶かす働きがあるというのは本当?
なんと泡盛は血栓症対策に、赤ワインの1.5倍の効果を発揮します。
昨今の健康ブームでは、赤ワインが血液中のコレステロールを低下させるとして、大いに注目を
集めました。
しかし、血栓症予防においては泡盛には実にワインの1.5倍もの効果があることが明らかに
なりました。
これは、岡山の倉敷芸術科学大学教授の須見洋行博士の研究によって実証されたもので、
脳梗塞や心筋梗塞の原因となる血栓症を防ぐ働きをするのが、血栓溶解酵素ですが泡盛や
本格焼酎などでは、この血栓溶解酵素の濃度が他の酒類に比べて、顕著に高いことが
わかったのです。
須見博士は、被験者にいろんなお酒を飲んでもらって、1時間後に血液中の血栓溶解酵素の
分量を量るという実験を行いました。
その結果、泡盛などの本格焼酎は、お酒を飲まない人の2.4倍、ワインの1.5倍という驚くべき
結果が得られたのです。
・血栓ってなに?
一般に血栓というと悪者扱いされますが、実は体にとって不可欠なものなのです。
血管が傷ついて出血した時に、破れた血管を修復するという重要な役割を果たしているのが
血栓です。
指を切ったりして出血しても、きちんと出血部分を固める血栓の働きがあるため私たちの体の
バランスは保たれているのです。
通常、血栓はその役目を終了すると、自らの体の中で作られる酵素の働きで溶かされるの
ですが、年令を重ねるにつれ、この酵素を作り出す能力は衰えてきます。心臓病や脳卒中を
ひきおこす血栓症は血栓を作る作用が大きすぎるのではなく、逆に楚歌酢力が弱まった為に
起こる病気なのです。
ですから、日常的に血栓溶解酵素の活性を高めることが、血栓症の予防にもあるわけです。
血管の中の血栓が溶けなければ、脳梗塞や脳血栓になってしまいます。
血栓症対策のポイントは、血栓を造らせないことより、溶かす作用を維持することにあります。
ですから、血栓溶解酵素の濃度の高い泡盛や焼酎を普段からたしなむことは、病気の予防にも
なり健康維持にもなるということなのです。
血栓症の原因のひとつにストレスがあげられるのですが、泡盛を飲んでリラックスしながら
楽しいひとときを過ごす。
そして、それが血栓溶解酵素を活性化させるのですから、一石二鳥というわけです。
ただし、飲めば飲むほど効果があるというものでもありません。
一般的には純粋アルコール量で一日当たり30ml程度が適当だといわれています。
水割りでグラスに一杯程度、さーふーふー(ほろ酔い気分)がベストです。
・泡盛は酸性、それともアルカリ性?
泡盛はアルカリ性です。
食品の酸性、アルカリ性はその食品を焼いた灰を水に溶かしたとき、その溶液が酸性か
アルカリ性かによって判断されます。
泡盛を含めて蒸留したばかりの蒸留酒の原酒は、アルコールですから、これを燃焼させると
何も残らず、純粋な水に溶かすと中性を示します。
しかし、通常私たちが口にする泡盛は、蒸留酒の原酒から製品にする過程で水が足されます。
したがって、その水に含まれる無機物が反応に影響します。
沖縄の水は一般にカルシウム、マグネシウムが多いのでアルカリ性を示すようになります。
その意味では、泡盛はアルカリ性食品といえるでしょう。
・泡盛のカロリーは?
純粋なアルコールは1グラムあたり7kcalありますが、酒のカロリーは糖分や脂肪、
たんぱく質などの他のエネルギー源と異なり、その3割がすぐに体温上昇などに消費され
実際のカロリーは5kcal程度といわれます。
泡盛や本格焼酎は蒸留酒ですから糖分は含まれていません。
大方のエネルギーがアルコール由来です。
蒸留酒はアルコール度が高いので、結構カロリーが高いように思われがちですが、
実際は同量のアルコールを飲むとき最もカロリーの少ないお酒ということになります。
たとえば、35度の泡盛をお湯で、1:1に割ったものを1合飲んだ場合のカロリーは124カロリー。
これは、ごはんをお茶碗4分の3の量ぐらいのカロリーに相当します。
カロリーの調整は美容と健康にとっても大切。
低カロリーの泡盛も、量を飲めばそれなりに増えますし、お酒は食欲増進の作用もあるので
酒の肴はカロリーが少なく栄養価の高いものを選びましょう。
(資 料:沖縄県酒造組合連合会)